中古車輸出業者向けの情報提供ブログ

中古車輸出業者の方のために、各国の市場動向・規制・関税・経済を記載していきます。「新鮮で」「有益な」情報を届けられるよう更新していきます。

円高はまだまだ進む

 今年に入ってから6ヶ月の間に、だんだんと円高に向かってます。大きな要因として3つが考えられます。

 ①ドル高が続くことによるアメリカの輸出企業の業績の悪化

 →中古車輸出業者様なら、ここはお分かりだと思います。

 ②日本の経常収支が黒字化

 →訪日客が2000万人超えという増加などで、円の安定性が回復

 ③海外勢による円買い

 →アメリカの雇用問題や中国への不安などによって、安全性の高い円買い

 大幅に円高になるという要因は、今のところ考えられませんが、徐々に円高傾向は進んでいくと考えられ、注意は必要になるかと思われます。

ウガンダ 油田開発により好調か

ウガンダ

 2016年4月下旬にイギリス・フランス資本の外資系企業による油田開発が、決定しました。ウガンダタンザニアーインド洋を繋ぐパイプラインの建設が決定し、両国で1万5000人程度の雇用が創出されるそうです。それに伴い、トラックやバンなどの商用車両の需要が高まると考えられます。また、雇用者にお金が落ちるのは夏過ぎ頃と考えれるため、直近では普通車よりも、商用車両の方が良さそうです。三菱のキャンターやファイターがアフリカの他国でも需要が高い様です。

タンザニア 増加傾向も国から警告

タンザニア

 昨年、大統領が変わって以降、輸出前検査(Inspection)に関する取り締まりが厳格化され、輸出前検査の未受講によるトラブルが多発しており、タンザニア政府側でも大きな問題となっております。

 トラブルが続く場合、日本からのタンザニア向け輸出が困難になる可能性も大いに考えられます為、トラブル防止の為、必ず輸出前検査を受けていただいた上で、シッピング手続きを行っていかないと、1つの大きなマーケットを失いかねません。

 また、ウガンダタンザニアーインド洋を繋ぐ、油田のパイプラインの建設が4月に決定し、建設段階において1万5000人の雇用が創られるとのことです。それに伴い、所得の増加とトラックなどの商用車両が売れる傾向にあります。

 

ザンビア 回復傾向も、再びクワチャ下落気味

ザンビア

 昨年の夏にザンビアクワチャ・USドルのレートがかなり悪化し、世界的にニュースでも取り上げれました。今年の5月には、だいぶ回復してきましたが、5月の下旬からまた下落傾向にあります。今後も、注意が必要になってきます。

 ザンビアの中心産業である銅の輸出が、ザンビアクワチャ・USドルのレートにかなり関係していることがわかっています。主な産業が銅の輸出しかないため、そちらが調子が悪いと、レートも悪くなります。相関が高いです。

 それでも5月には、US$8,000以上を超える車両も販売されている現状があります。

下記、ザンビアクワチャ・USドルのレート表

XE.com - ZMW/USDグラフ

ジンバブエ 厳しい送金規制


ジンバブエ

 2016年5月頃から海外送金規制が行われており、輸出台数に大きく影響を及ぼしています。特にUSドルでの海外送金に関しては、現状、送金ができていない状況にあります。海外送金に関して、国が定める送金優先順位が、自動車は1番低い位置付けになっています。生活必需品などが優先的に、送金対象になっている模様です。

 但し、現状は、円送金の場合に限り、通常通りの送金が可能となっており、特に「CABS BANK」、「BARCRAYS BANK」からの送金の場合は、比較的円滑に手続きが可能であり、2~3日営業日程度で着金できる様です。

(*但し、現地国内の「円」が無くなり次第、円送金も不可になる可能性は御座います。)

 ジンバブエバイヤーとの取引は、円での取引をオススメします。また、バイヤーがお金を銀行に振り込んでしまった車両があったとしても、その銀行内にお金があれば、取り下げができる様です。早急に決断し、円での取引ができないのであれば、他の国に売った方が良いかと思われます。

 

モザンビーク 送金規制まだ続く

モザンビーク

 2016年2月頃から実施されている送金規制は、現状のところは解除される予定はございません。一度に送金可能な上限額はUS$2,500までとされております。

これによって、輸出台数に大きく影響を及ぼしていると思われます。

送金手数料がかかることと、面倒さがバイヤーにとっては、ネックになりそうです。

 また、US$2,500以下の送金であっても、通常よりも送金処理に時間が掛かることが多く、1週間~3週間ほど掛かるケースもございます。

 車両の回転数を大切にするのであれば、モザンビークは仕向地として避けた方が良さそうです。オススメのアフリカ国は、タンザニアウガンダザンビアになるでしょう。

 

 

ケニア 税率が変更前に戻る

ケニア】

 昨年12月に、自動車税が一律になり、低価格帯車両に対する税金が大幅に増額となりました。

しかし、富裕層を優遇して低所得者を見放すようなアンフェアな内容だったとして、昨年12月以前までの課税方法に戻すこととなりました。(*2016年7月1日より適用)

Total Price × 20%となりました。

それによって、低価格帯車両の需要が回復することが予想され、輸出台数も回復すると思われます。

まだ、情報として新しいためケニア向けの車両を購入するとすると

今月がオススメです。7月に入り、販売されることがわかると、日本国内での

車両の相場が上がる傾向にあります。

 

 しかし、大手輸出業者が決算期を間も無く迎えるため、赤字覚悟で車両をさばくとのことです。毎年の出来事なので、間違いないかと思われます。

それによって、販売が難しくなるかもしれません。